今シーズン、国内女子ツアーを席巻した韓国勢。3冠を達成したアン・ソンジュに次いで強さを見せたのは、やはりイ・ボミではないだろうか。2010年の韓国ツアー賞金女王は、日本ツアー本格参戦1年目から実力を発揮し、2年間で5勝を挙げた。2012年には賞金ランク2位につけ、今季は賞金女王を目指しての戦いとなった。

　今季初勝利は5月のほけんの窓口レディースまで10試合かかったものの、それまでトップ10フィニッシュを5度記録と、さすがの安定感。さらに7月のセンチュリー21レディスゴルフトーナメント、8月のNEC軽井沢72ゴルフトーナメントも勝利し、賞金ランクのトップに立ち続けた。

　しかし、目標へと順調に歩みを進めていたイ・ボミにショックな出来事が起こったのは9月だった。日本女子プロゴルフ選手権の3日目、父・ソクジュさん危篤の知らせが入り急きょ棄権。そのまま韓国へと帰国したものの、ソクジュさんは帰らぬ人となった。

　2週後のミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンゴルフトーナメントから復帰したものの、前半戦のようなプレーを取り戻すことができず、最終的には賞金ランク3位でシーズンを終えることとなった。

　それでも、悲しみを引きずることはできない。早くも3月から2015年シーズンを迎える国内女子ツアー。目指すのは、もちろん“悲願”の賞金女王だ。愛らしいルックスから多くのファンがいる彼女。「強くて可愛い」新女王の誕生はなるだろうか？